第47回 [治療技術分野] 多職種が聞きたい症候学〜鍼灸師編① 背部痛〜
一般社団法人 日本整形内科学研究会では、2022年3月26日(土) に第47回 JNOSウェビナー[Web Seminar] を開催いたしました。(申込みページ・抄録)。
今回は「治療技術」分野をテーマに、鍼灸師の会員にも登壇いただき、普段困った事例や判断について共有しながら、症候学を切り口にディスカッションしました。
コーディネーターは、整形内科含め高い臨床力、伝達力、管理力をもつ2人の総合診療医です。
- 司会・コーディネーター:並木 宏文(JNOS理事、地域医療振興協会 公立久米島病院 副院長、2級知的財産管理技能士)
- コメンテーター:小林 只(JNOS理事・学術局長、弘前大学医学部附属病院総合診療部 学内講師、1級知的財産管理技能士、AIPE認定 知的財産アナリスト(特許/コンテンツ))
- パネリスト:手代木 弘成(JNOS会員、東華鍼灸整骨院 院長(宮城県仙台市))
- パネリスト:小林 由磨(JNOS会員、鍼灸院みがき 院長(東京都文京区))
- パネリスト:国生 浩久(JNOS会員、ひろ鍼灸院 院長(鹿児島県鹿児島市))
- パネリスト:銭田 良博(JNOS理事・副会長・運営管理局長、株式会社ゼニタ 代表取締役社長 (愛知県名古屋市)、一般社団法人日本臨床リカレント教育研究センター(JCREARC)理事長)
当日は、鍼灸師のパネリストから、実際に現場で判断に悩んだ患者さんを紹介頂き、コメンテーターである小林先生がライブで情報をまとめながら、ディスカッションしました。当日のチャットも大盛況で、なまなましい現場の判断やコツが飛び交いました。参加者には、当日小林先生がまとめたスライドが事後学習用として配布されました。
医学的な要素としては:
- 叩打痛がでない圧迫骨折があること。
- 下肢の神経学的所見のとりかたと、そのコツ
- レッドフラッグの詳細な解釈方法。例、夜間痛とは、痛みによる入眠困難か、中途覚醒か、起床時のこわばりか、を区別すること。
- エコーを使わずに、腕神経叢を治療する際のコツ
- 脊髄が外から圧迫された場合に、どの順番で神経学的異常が出現するか? など
コミュニケーションとしては:
- 医師からは、鍼灸師の先生が、これだけ患者を丁寧に評価していることに驚いた。
- 鍼灸師からは、連携する医療機関側の事情や考え方を知ることができて、有意義だった。
- 医師も鍼灸師も、お互いの評価を信じられるかどうか、普段からのコミュニケーションが大切だと再認識した。
- 後医は名医は、誰でも当てはまる。患者第一で、地域に貢献できる治療者でありたい。 など
などの感想やコメントが挙りました。アーカイブなしの会であったため、参加者は、裏話や実情を思う存分情報交換することができました。
今回のように、鍼灸師と医師がリアルタイムに公平にディスカッションできる機会は、当会ならではの強みの1つです。今後も、このシリーズを続けていきます。登壇希望の方は、ぜひご連絡下さい。
講義動画は会員公開:第47回 JNOSウェビナー
第47回JNOSウェビナーの動画およびディスカッションは、アーカイブはありません。
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