第53回 糖尿病の合併症として示されていないが糖尿病患者の運動器疾患は見落としてはいけない
一般社団法人 日本整形内科学研究会では、2022年6月25日(土) に第53回 JNOSウェビナー[Web Seminar] を開催いたしました。(申込みページ・抄録)。
出演者は、座長:当会学術局長 小林只先生(弘前大学医学部附属病院総合診療部 学内講師)、講師:当会会員 天川淑宏先生(東京医科大学八王子医療センター 糖尿病・内分泌・代謝内科 理学療法士 / 健康運動指導士)、コメンテーター:当会理事(学術局基礎研究部門長)今北英高先生(埼玉県立大学 理学療法学科 教授)でした。
【ウェビナーを振り返って】
糖尿病患者において、糖尿病の合併症として、神経障害、腎障害、胃腸障害、心血管障害などは有名です。運動器関連でも、凍結肩 Frozen shoulderの再発率が多いことや創部感染のリスクなどが知られています。
fasciaに焦点をおいた考察は始まったばかりですが、糖尿病は代謝性疾患として、”糖化”等による組織への影響は、間質やfasciaへ及ぶと考えるのは自然であることが、天川先生、今北先生、小林先生のディスカッションから実感できました。
また、血糖値を下げるために運動を進められても、腰痛、膝痛などで運動できない(したくない)という患者はとても多い中、リズム運動や、具体的な徒手治療の方法などもご提示されながら、”THE 臨床家”としての 具体的対応をご紹介いただきました。
「運動は薬である(Exercise is Medicine)」ということが、医学的にも妥当であることが提示されました。
患者を多職種で有機的にケアするために、医科学としての糖尿病とfascia、医療としての糖尿病と運動器疾患の両者において、JNOSは引き続き研鑽、研究、そして発信してまいります。
講演動画は、会員限定で公開しております。 是非、臨床でお役立てください。
参考:内科系とfasciaに関して、当会の関連企画としては以下:リンク
講義動画は会員公開:第53回 JNOSウェビナー
第53回JNOSウェビナーの動画およびディスカッションは、会員限定フォーラムで閲覧可能です
- 前半の講義動画・実技含み(75分)
- 質疑応答・ディスカッション(15分程)
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